浴室リフォームの失敗例から学ぶ成功ポイントとは
築40年の一戸建て。
浴室の壁にヒビが入り限界になってきている気が。
まずは浴室だけでもリフォームしておきたい。
同じような悩みを持っておられる方、他にもいらっしゃいませんか?
こういった場合、リフォームがおすすめなのですが、ちょっと待ってください。リフォームを決断する前に、ありがちな失敗例を見てほしいのです。
そして、失敗例を学びとして活用し、あなたの浴室リフォームを成功させてもらいたいのです。
では、失敗例を見ていきましょう。
目次
1: 浴室リフォームは失敗例から学ぼう
浴室リフォームは、単にお風呂を新しくするたけではありません。
あなたのこれからの暮らしを豊かにするためのリフォームです。
ですから失敗して後悔しないためにも、次のような失敗例から学んでおきましょう。
1.1: 広い浴室の憧れを実現
一般的な話をします。
多くの人が「浴室は広い方がいいに決まっている」と考えています。
そのためリフォームの雑誌やチラシに目をやると、決まって広い浴室の写真が掲載されています。
そしてこういった写真を見ることで、「広い方がいい」と確固たる信念をもってしまいがちです。
その結果、浴室リフォームを行うときには「とにかく浴室は広く」とオーダーしてしまうことがあります。
でも、少し待ってください。
浴室の広さが1坪の場合と、1.25坪の場合、どちらも中に入る浴槽の大きさに違いはありません。
ということは、浴室(洗い場)が広くなるだけで浴槽のサイズは変わらないのですから、
- 洗い場がなかなか暖まらない
- 広いから掃除が面倒
- 空間があって落ち着かない
このような失敗を経験することもあります。
介護などを視野に入れると、洗い場が広い方が使いやすいです。でも、そこまではまだまだという場合なら、浴室を広くするよりも浴室につながる脱衣所や洗面所を広くした方が快適度も高まります。
1.2: 浴槽でリラックスできない
新しい浴室。
リラックスできると思って浴槽に入ってみると……。
「足がまっすぐに伸ばせない」
これ、ありがちな失敗です。
浴槽の長さが短くなると、大変窮屈に感じます。
冬なら膝が湯面から出て冷たく感じるでしょう。
ゆったりと過ごせない浴槽は、他の部分がどれだけよくても「失敗したかな」と感じる原因になります。
1.3: 空間が窮屈に
浴室内を暖かくしたい。そのために、壁に断熱材を入れてみる。
または、費用を抑えたかったので浴室の入り口を普通のドアタイプにした。
こういった選択をする場合、浴室の面積だけではなく、実際にリフォームした後に使える広さを確認しておきましょう。
断熱を考えたリフォームをすると、どうしても壁が分厚くなります。
分厚くなった分、浴室の内側が狭くなりますので、思っていたよりも窮屈に感じるかもしれません。
また、ドアタイプのもので浴室内側に開く場合、ドアが開閉するときの領域はデッドスペースとなります。
この部分には何も置けませんので、実際に使えるスペースが狭くなります。
1.4: 開放感がストレスに
浴室リフォームの成功イメージとして、多かれ少なかれ誰の頭の中にもあるのが、浴室から見える庭の風景です。
浴室から大きな1枚窓を通して、ライトアップされた庭を眺める。
開放感溢れる大変豊かな時間の過ごし方です。
しかし、この開放感が次のようなストレスを生み出すこともあります。
- ご近所からのプライバシー確保が難しい
- 窓ガラスの掃除が大変(汚れや曇りがあると目立ちます)
- 浴室の温もりが外へ逃げていく(窓は外気に触れるところなので熱が逃げやすいです)
開放感と引き替えに、このようなストレスが出てきます。
メンテナンスやプライバシー、浴室内の温度調整など総合的に考えて、大きな窓を取り付けるかどうか検討してください。
1.5: いざというとき困るドア
浴室のドアにはバリエーションがあります。
- 奥へ押して開けるドアタイプ
- 横へ開ける引き戸タイプ
- パタパタと畳める折れ戸タイプ
この中で、あまり選んでもらいたくないのが、奥へ開ける(内開き)ドアタイプです。
その理由は、万が一浴室内でご家族のどなたかが倒れられた場合、それもドアのすぐ隣で倒れられた場合、ドアを押しても本人に当たって開けられなくなるからです。
そこで倒れているけれど助けられない。
救急を呼んできてもらっても、すぐに救出できない状態になってしまいます。
このようなことは起こらないのが一番です。しかし、いつ起こるかは誰も予測できません。
起こってから後悔するよりも、リフォームするときに考えておきましょう。
2: 浴室リフォームは3つのポイントで考えよう
失敗例を見てきました。
こういった内容から浴室リフォームを成功させるために考えておくべき3つのポイントが見えてきます。
2.1: 実物を見ることがスタートライン
ポイントの1つ目は、実物を見ることです。
特に浴槽に関しては、ショールームで実物を見て、触って、入ってみてください。
カタログの数字ではわからないことがわかります。
- 足を伸ばせるのか
- 深すぎないか
- 滑りすぎないか
大切なことですので、ご家族でショールームに足を運んでみてください。
2.2: 心地いいものだけを厳選する
大きな窓が必要なら問題ありません。
広い浴室が必要ならいいでしょう。
しかし、どちらも雑誌に載っているからとか、知り合いの家がそうだからという理由で選ぶのは考えものです。
あなたのお家の浴室には、ご家族が使って心地いいと感じられるのが一番。
ライフスタイルや価値観によって心地いい部分は違っています。
2.3: 未来のために準備する
浴室のドアに代表される「万が一」の場合のことは大切です。
ドアに限らず近い将来、高齢になる方が家族にいらっしゃるのなら、手すりをつけられるように準備しておく。
車いすが必要になるようなら、浴室へ入る部分をフラットにしておく。
こういった、少し先を見越したリフォームを計画してください。
万が一の場面が訪れたとき、特に介護というケースは誰でも考えなくてはならないことです。
もう一度リフォームをするのなら問題ありませんが、できれば準備しておかれるとリフォームの費用も工期も少なく抑えられるでしょう。
3: まとめ
浴室リフォームを成功させるためには、起こりやすい失敗から学ぶことが大切です。
浴室リフォームを検討するとき、誰でもこれまでとは違った、できればセレブな体験もできるリフォームをイメージしがちです。
しかし、今回お伝えしましたように、浴室を安心して快適に今後も使うためには、
- 実物を見て触って入ってみて考える
- あったらいいな、よりも実際に使うもので心地よいものを選ぶ
- 未来の準備を怠らない
このようなポイントが重要です。
弊社では、リフォームのご相談を承ったとき、必要であればメーカーショールームを紹介し、実物をその目で見ていただき、浴槽なら中に入って確認していただくようにご案内しています。
今回の失敗例を活かして、あなたが同じ失敗を犯さないことが肝心です。
失敗を学び、成功へ活かしましょう。