60代のリフォームにはバリアフリーを検討!5つのポイントで快適生活
第二の人生を満喫中のあなたへ。
もし、これからの暮らしを快適にするため、大切なお家をリフォームしようと考えておられるのなら、今回ご紹介する「バリアフリー」について検討してもらいたいのです。
というのも、バリアフリーに対応したリフォーム工事は、思っているよりも大がかりな工事になることがあります。
もし、将来バリアフリーが必要になったときにリフォーム工事をスタートしたとすると、必要のない引っ越しや、引っ越し中の暮らしで体力や気力、慣れない生活パターンによって、大切なお体へ大きな負担がかかることがあるのです。
このような負担のかかった生活を送るよりもリフォームをお考えなら、健康で動きやすい「今」だからこそ、「バリアフリー」を検討していただきたいのです。
1: バリアフリーリフォームで知っておきたい3つのこと
バリアフリーに対応したリフォームを検討するとき、あなたに知っておいていただきたいことが3つあります。
(1)ユニバーサルデザイン
ユニバーサルデザインという言葉をお聞きになったことがあるでしょうか。
昨今、リフォームでも耳にすることが増えた言葉です。また、新聞やニュースで取り上げられることも増えてきています。
では、ユニバーサルデザインとはどういうことなのでしょうか。
ユニバーサルデザインとは、
- 性別
- 年齢
- 文化
- 言語
このような地域や人による違いを気にせず、誰もが使いやすい商品や設備のことをいいます。
男性と女性。お体に障害をお持ちの方。
誰もが使いやすく間違いにくい作りを最初から目指した設計です。
(2)バリアフリー
バリアフリーはユニバーサルデザインに似ています。
しかし大きく違うところは、
- 障害をお持ちの方
- 高齢でお体の機能が低下された方
- 介助や介護が日常的に必要な方
こういった方々が、これからの暮らしを快適に過ごせるようになるための商品や設備を後から取り付けることをいいます。
例えば、次のようなことを思い描いていただくとわかりやすいです。
- 玄関アプローチをスロープにする
- 廊下と部屋の段差をなくす
- 階段に手すりをつける
安全に暮らせる方法を「後付け」するのがバリアフリーの考え方です。
(3)介護保険
もしご家族が介護認定を受けておられるのなら、リフォーム費用の一部を国から補助してもらうことができます。
補助金の給付対象工事には種類がありますので、自治体やリフォームの専門家に確認いただくのが良いですが、この仕組みを知らない方が多いため、3つのポイントの1つとして紹介させていただきました。
バリアフリーリフォームを検討するときに知っておいていただきたいのは、「ユニバーサルデザイン」と「バリアフリー」という言葉の意味の違い。
そして、あなたが今後必要となるのは「バリアフリー」の考え方であること。
さらに、現在介護認定を受けておられるご家族が同居にいらっしゃるのなら、バリアフリーリフォームには補助金が給付されるかもしれないこと。
この3つのポイントを知っておいてもらいたいのです。
2: バリアフリーリフォームが必要になるタイミング
では、次にバリアフリーリフォームが必要になるタイミングについてお話しします。
多くの場合、バリアフリーリフォームを具体的に検討されるのは、同居のご家族に介護が必要になったときです。
ケガや病気をきっかけに入院され、お家へ戻ってこられたとき、これまでと同じように生活することが難しいと気づかれることで、バリアフリーリフォームを考え始める方が多いのです。
しかし、本当の意味でのバリアフリーリフォームは、介護が必要になる前に検討するのが正解です。それはなぜか。
誰もが自然現象として年齢を重ねるたびに、体力や筋力の低下を感じるはずです。
小さな段差に怖さを感じることも増えてくるでしょうし、階段の足元が見えにくくなってくることもあります。
また、小さな転倒が原因で骨折することもありますし、骨折が原因となり車いすで数ヶ月生活しないといけないこともあります。
このようなケースは他人事ではありません。
60代を過ぎておられるのなら、誰にでも起こる可能性のあることばかりです。
また、介護が必要になり、在宅介護が始まってからバリアフリーリフォームを行うと「引っ越し」という負担が増えてしまいます。
介護生活中の引っ越しは想像するだけで大変ですし、慣れない場所での生活は一時的とは言え、ご家族も本人さんもかなりの負担がかかります。
確かに介護認定されたご家族が同居にいらっしゃる方が、リフォーム費用に関しては補助されることもあります。
しかし、本当の意味でバリアフリーリフォームをするのなら、将来のことを考えて「健康な今」やっておくことがベストタイミングなのです。
また、健康なときにやっておくことで、転倒でのケガ、ヒートショックなどが引き金となる病気の発生も低くなりますので、いつまでも自分の足で動き、安心して楽しく暮らすことができるのです。
3: バリアフリーリフォームのポイント5つ
それではバリアフリーリフォームを行うと快適になるポイントを紹介します。
(1)浴室
浴室はお家の中で一番事故が起こりやすい場所です。
水を使うところなので滑りやすいため、ケガが起こりやすいです。
ですから、浴室には
- すべりにくい素材の床
- 「あっ」と思ったときに使う手すり
- またぎやすい浴槽
こういう部分を改善してリフォームすることをおすすめします。
また、浴室は他の部屋よりも気温が下がる場所です。
急激な温度変化によってヒートショックを起こしやすいため浴室暖房などを検討しておくと、安全で快適な暮らしになるでしょう。
(2)トイレ
トイレは毎日使う場所です。
ですから、安心して快適に使えるようにしておきたいところ。
- 出入りしやすい入り口へのリフォーム
- 使いやすい洋式便座への交換
- トイレ内を広く使うためのタンクレス
- 安全に「立つ」「座る」の動作を行うための手すり
- 万が一トイレ内で倒れた場合でも助けやすい扉
こういった部分を改善することで、安心できるバリアフリー対策を行うことができます。
(3)洗面所
洗面所は広さを検討しましょう。
できれば、車いすが必要になったときでも使いやすいのがベストです。
そしてもし、あなたのご自宅の洗面所が、壁や間仕切りをはさんでトイレと隣接している場合、その壁を取り払い、トイレと洗面所をゆとりのある一つの空間にまとめてしまうことで、使用するときの動作が格段に楽になります。
(4)玄関や階段
まず暗くなっても足元が見えやすいように、フットライトの設置がおすすめです。
玄関から廊下へ上がる部分、階段には滑りにくい素材を使い、手すりの設置を検討しましょう。
また、外出しやすいように、玄関には座って靴を履く・脱ぐできる椅子やスペースがあると良いですね。
(5)廊下
廊下にもフットライトはおすすめです。
夜にトイレへ行きたいとき、足元が明るいと安心できます。
また、廊下の幅を車いすでも通れるようにリフォームしておくと大変使いやすくなります。
さらに廊下にも手すりを設置しておきましょう。
廊下で立ちくらみがあったときでも、手すりがあると転倒を防ぐことができるかもしれません。
4: まとめ
バリアフリーリフォームは、これからの暮らしを快適に過ごしたいのなら、比較的ご自身の体、ご家族の体が健康で動きやすいときに、先手を打って検討しておくことが必要です。
年齢を重ねるとともに、健康な方でも少しずつ足が上がりづらくなることもあります。
その日の体調の変化で、立ちくらみやふらつきを経験することもあるでしょう。
浴室やトイレで急に気分が変化することもありますし、寒い季節ならヒートショックが起こる可能性も出てきます。
このようなことが原因となりケガや病気になり、「あのときやっておけば」と後悔しても遅いのです。
もしあなたがリフォームを考えておられるのなら、今回の内容を参考にしていただき、ぜひバリアフリーを検討してください。