バリアフリーのリフォームで介護も安心!今から準備する快適生活ポイント
年を重ねると誰でも体の不調を感じます。これまでは気にならなかった行動が「なにかつらい」と感じることも増えてきます。
リビングやトイレで立ち上がるときに辛さを感じることもあるでしょう。
廊下を歩くときに不安を感じることが出てくるかもしれません。
シニア世代が住むお家には、いつまでも快適で安心して暮らせる「安全」に配慮した住宅が必要です。
そこで今回は、いつまでも安心して暮らし続けるために、リフォームによって手に入れられるポイントを紹介していきます。
目次
1: 外を感じる楽しみを作っておきましょう
シニア世代の方や、シニア世代を親に持つお子さんにお伝えしておきたいことがあります。
それは、これからの生活には、これまでとは違ってちょっとした段差や背伸びをする行動に気をつけないといけないことです。
例えば、これまで外に干していた洗濯物。
洗濯物を洗濯竿に掛けるとき、背伸びしながら干していたことはありませんか?
こういった何でもないような行動が原因となって、目眩やフラつきから転倒することもあります。
こんなことが起こる前に、洗濯物を楽に干せるようにリビングから屋外へすぐに出て、背伸びしなくても干せるように「ウッドデッキ」を取り付けることができます。
また、もう少し年齢が進み介護が必要となったときのことも考えておきましょう。
介護が必要になると、どうしてもベッドで過ごすことが増えてしまいます。
その結果、筋力も低下し「立つ、歩く」という行動が難しくなることがあります。そしてこういった状態が続くと「寝たきり」ということになるのです。
でも、本人も家族もこういった状態を望んではいないはず。
そこで、介護が始まってからも動く理由を用意しておきたいところです。
ではどういった理由があるのかというと、お庭にサンルームやテラス囲いを設置してみてはいかがでしょうか。
雨や風を気にせず、いつでも季節を感じることができます。
気候の良い時期なら、ベッドから起きあがって車いすでひなたぼっこにも最適です。
このようにちょっとしたことですが、外を楽しめる工夫、外で安心できる工夫を取り入れることで、暮らしが快適になっていきます。
2: 毎日のことだからトイレはバリアフリーがおすすめ
トイレは毎日使います。
だからこそバリアフリーリフォームを考えていただきたいのです。
まずトイレのリフォームで一番に検討することは、和式トイレから洋式トイレへの交換です。
年齢が進むにつれて、いくら健康な方でも膝や腰に不調が出てきます。
また筋力も少しずつ低下していきますので、立つ、しゃがむという動作が大変つらくなってきます。
ですから、まずは楽に使うために洋式トイレへのリフォームを検討しましょう。
すでに洋式トイレへ交換されている方は、少し将来のことを考えておく必要があります。
具体的には、トイレの扉を引き戸にして間口を広くして出入りしやすくする。
廊下とトイレの境目の小さな段差をフラットにしておく。
トイレの中には「L型」の手すりを設置して、安心して立つ・座るができるようにしておくことが必要でしょう。
もう少し大きなリフォームを考えておられるのなら、寝室の近くにトイレを作っておくと、夜のトイレもあわてずに済みます。
注意点は、タンク付きの洋式トイレを採用する場合、それまでの和式便器に比べ、スペースを多く取ってしまうことです。つまり、洋式トイレになったはいいけれど、窮屈で座りにくい、しゃがんで前かがみになった時に頭が壁にぶつかってしまう・・・こんな初歩的なミスが起きないよう、十分にチェックしましょう。
3: キケンが多い浴室は安心のためにバリアフリー化
浴室はお家の中で一番キケンが多い場所です。
(1)滑りやすい
浴室はどうしても滑りやすいところです。
筋力がある年齢や、瞬間的に手を出せる場合なら滑ることを防げるかもしれません。
しかしシニア世代になると、誰もが自然現象として俊敏な行動が苦手になってきます。
その結果、ちょっと滑ったときに転倒してしまい、思わぬ大きなケガをすることもあります。
このようなキケンを考え、リフォームすることきには、滑りにくい床材や水はけの良い床を検討しましょう。
また、浴槽の中も滑りにくい工夫がされているものの方が安心できます。
(2)ヒートショック対策
昨今、新聞などでも耳にすることが増えたヒートショック。
暖かい部屋から寒い場所へ入り、冷えた体が急激に温められることで血圧が上昇し、脳卒中や心筋梗塞の原因になると言われています。
では、このようなことを起こりにくくするには、どのようなリフォームが考えられるでしょうか。
- 浴室に換気暖房乾燥機を設置して室温を高くしておく
- 急激な血圧上昇を防ぐために腰掛けてから浴槽へ入れるようにする
こういったことが考えられますので、ぜひリフォームのときには一緒に検討してもらいたいと思います。
また、浴室のリフォームを考えたとき、今までと同じように「掃除やカビを取る手間がイヤだなぁ」と感じておられるのなら、ユニットバスへの交換も検討してみましょう。
ユニットバスの仕様によっては、お掃除が簡単でラクになるものもあります。
4: 車いすでも自由度アップ!暮らしやすさを手に入れよう
できれば使わないことがうれしいですが、誰もがお世話になる可能性がある「車いす」の対策も考えておきましょう。
お家の中で車いすを使うとなると、廊下の幅をチェックすることが必要です。
車いすがラクに通れるのか、リフォームするときに確認しておきましょう。
また、廊下と良く使う部屋との敷居もフラット化しておきたいですね。
後は玄関スロープを車いすでラクに出入りできると、暮らしの中での自由度が高くなりますから、寝たきりになる確率も減ってきます。
こういった車いすの対策は、車いすが必要になってからリフォームするのではなく、元気なうちにやっておくことをおすすめします。
というのも、こういったリフォームは工事期間が長くなることがあります。場合によっては一時的に仮住まいに引っ越してもらう必要が出てくるかもしれません。
介護が始まり車いすの利用が日常的になってから、引っ越しや工事中の暮らしづらさは大変なストレスになってしまいます。
元気なときこそ、将来のことを考えてリフォームを考えておきましょう。
5: まとめ
いつまでも安心して暮らせることがシニア世代には必要です。
そのためには、元気なときに将来を見据え、安全と安心を手に入れられるようなリフォームを検討してください。
少し先を考えた暮らしに対応したリフォームは、あなたの安心だけではなく、お子さんやご家族へも大きな安心になります。
ぜひ、リフォームの専門家と一緒に、5年後、10年後を見据えたリフォームを考えてみてください。